この数年の間に私の周りでペットを飼い始めている人達は圧倒的に猫を選んでいる。そして新しく出来た友人の多くも猫を飼っている。と言うわけで、なぜか猫を買う予定のない私は少しずつ猫知識を増やしている。
猫を飼う知人の増加
世でペットといえば大半が犬か猫であり、犬派か猫派かという話になる。私が自身、犬が欲しいと思ったことはあっても、猫を飼いたいと思ったことは一度もなかった。しかし、数年前に我が家で行き場のないインコをしばらく里親として育てて以来、私はすっかり鳥派である。
とはいえ私は犬も猫も好きだから、誰かの家に行って犬や猫がいれば彼らと戯れ、ペットヒーリング効果で、大いに癒されている。それで気づいたが、私が最近戯れるペットの猫率が非常に高いのだ。
たまたまなのかもしれないが、都会のマンション暮らし生活には猫がフィットしやすいのかもしれない。猫なら頻繁に家から出す必要がないことが理由のひとつなのだろうか。ちなみに私の友人の多くが都心のマンション暮らしである。
複数飼いは始めが大事
つい最近、私に新しくできた友人男性は、一人暮らしで猫3匹を飼っている。彼は飲んだ席で、酒の肴に彼の家でニャンコ衆はどうやって生態系を築いてきたのか話をしてくれた。
にゃんこ衆の構成だが、まずは長年連れ添っている年配オス猫A、そして大柄な5歳の女王様猫B、最後は3歳のちびっこボーイ猫Cという組み合わせである。それぞれが別の時期に家族に加わったということだが、その過去2回に渡る合流時には、それはそれは慎重に対応したらしいのだ。
ニオイを使ったトリック
多くの動物がニオイには敏感だと思うが、猫もニオイに敏感であるということは周知の事実である。そのニオイに敏感な習性を使って穏便な家族増やしを実行するらしい。
先住の猫ちゃんにとって、家は確実に自分の縄張りである。その場に新参者の猫ちゃんがやってきて、縄張り争いを始めてしまったら、家族になるどころか永遠の敵になってしまう可能性だってある。ケガをするかもしれないし、ストレスによって病気になる可能性だってある。
だから最善策を取って、1か月でも2か月かけても長期戦で猫ちゃん同士に仲間意識を植え付けるというのが飼い主の作戦である。
先住猫の意識を操作
まず新家族となる猫ちゃんのお迎えを決めたら、その迎える猫ちゃんが使っているブランケットをひとつ貰ってきて先住猫ちゃんが暮らすゾーンにしれっとそれを置くのだそうだ。慣れないニオイを発するタオルに先住猫ちゃんは明らかに反応するものの、姿が無ければそれほど執着はしないらしい。
そうやって、猫のニオイに対する習性を利用して、先住猫ちゃんにはニューカマーとなる猫ちゃん臭を前から自分の家に属するものなのだという意識を植え付けていく。
その数日後に、新参者の猫ちゃんを家に連れてきて、1週間~長ければ2、3か月かけてでも、必要なだけ家の中での猫ちゃん同士の隔離暮らしをするというのだ。
隔離同居でニオイ慣れ
新入り猫ちゃんには隔離した部屋で生活してもらい、その間先住猫ちゃんはその部屋へのアクセス禁止となる。そうやって暮らしの中で、お互いのニオイと鳴き声などの音に慣らせる。
先住猫ちゃんは家のほとんどのスペースを日常的にウロウロするわけだが、先住猫ちゃんが自分の寝床で休む時間にその部屋のドアを閉め、他のスペースを新入り猫ちゃんに開放して、ウロウロと一人大冒険をさせるのだそうだ。
そうやって新入り猫ちゃんは、先住猫ちゃんのニオイを覚えて暮らしの一部として認識する。その後、新入り猫ちゃんが隔離部屋に戻った後、先住猫ちゃんの行動範囲にある新入り猫ちゃんのニオイを認識することで、そのニオイを先住猫ちゃんの生活の一部であると勘違いさせていくのだ。
対面シャーなら仕切直し
正体が見えない隔離同居を始めてから異質なニオイや音アリでも、先住猫ちゃんも新入り猫ちゃんもリラックスした生活が出来るようになったら、とうとう初対面の時を持つ。
お互いの距離をあけた状態で、双方ともに地(床)に足をつけてご対面をする。しかしその初見でどちらか一方でも、「シャッー」っと威嚇をするようなら、飼い主参入だ。残念だが、新入り君を抱き上げて隔離部屋に戻し、ドアを閉める。
そして数日から1週間程の隔離生活をして、「シャッー」と反応しなくなるまで、再度このご対面ループを繰り返すというのだ。
なかなか根気のいるご対面プロセスと言うか、新ニャンコファミリー迎え入れプロセスである。数週間で無事ファミリーになることもあるが、3か月近く掛かる場合だってあるという。言葉が通じないだけに、動物同士を家族にするのは結構大変なことらしい。
ちなみにこの友人のハウスルールは、「絶対に家の外に猫ちゃんを出さないこと」と、「うっかり猫ちゃんに乗ってしまわないこと」の2点である。「もし誤って猫ちゃんを家の外に出して迷子にさせてしまうようなことがあったら、殺人ものだよ。」ということだった。
完全に猫ファーストなニャンコ生活を学んだが、この先私の猫知識が役に立つことがあるかは不明だ。しかし、ニャンコと共に暮らす知人たち家に遊びにいったら、絶対に間違えてもニャンコ様を外に出してしまわぬように心しておこうと思う。