ここ数年、家に美術品を飾るようになった。
好きな絵を家に飾り、ふと目に付くところにその絵を飾ってみると、毎日の暮らしに温かみが加わったような気がする。
洋服一枚買っても毎日の暮らしが温かくなることはなかったことを考えると、美術品の力に脱帽だ!
しかし、わたしは長い間美術品を家に置く良さを全く理解できずに生きてきた。
私の友人には10代の頃から心から美術品を楽しみ生きる友人がいるのだが、自分にはなぜその品性が育たなかったのだろう。
幼少期から親に連れられ美術館に行くだとか美術に触れて育てば、若いうちから美術品に興味を持てたのか、それとも持って生まれた品性があれば自然と興味を持てるのだろうか。
私はやっと30代になった頃から少しずつ美術品に興味を持てるようになり、40代になってやっと家に美術品を飾りたいと思うようようになった。
20代の頃から、週末のお出掛けに年に1度くらいは美術館に行くこともあったが、有名な絵をなんとなく長めに眺めるくらいで、スタスタと鑑賞ルートを歩き、「疲れたな~、もう全部まわったし」と、特に感動もないまま、美術品の有難みを得ないままに美術館を後にしていた。
興味があるかないかは別として、私は美術館に行ったら全部を少しずつ見ないといけないものだと思い込んでいた。
実の所、私は美術自体にそんなに興味はなかったのだがが、大人は美術に少し触れなければいけないと思い込んでいて、それをごまかす為に私は美術館に行くという変な義務感を持っていた気もする。
いつだったかテレビを見ていると私のような人に向けたテレビ番組で、”美術館の楽しみ方を知らない人への美術館の回り方”を紹介していた。そしてこれがなかなか良かったのだ。
”美術館の楽しみ方を知らない人への美術館の回り方”
- 展示されているものから何個か貰うことが出来るとしたらどれが欲しいか考えながら見る。
- 最大メインの展示品以外で、「貰ってもいらないな」と思う美術品は止まらず先へ進む。
このアドバイスが非常に役に立って、私も美術館に行くのが好きになり、そして自分がどんな美術品が好きなのかというのが分かるようになってきた。
こうして変化が訪れ、自分の所持品に美術品を加えたいとまで思うようになったのだ。
美術館で展示されている美術品を見て回るときに、”どれでも自分が好きなものを数個もらえるとしたら?”と真剣に考えると、自分の好みの美術品について分かるようになってきた。
自分の家に置くならというポイントを意識して絵を見ていていると、”なんだかすごい絵”だが家にはいらないな思うものもあれば、”とても良い絵”で我が家でも見ていたいとそれぞれの絵に対し自分自身の意見が生まれてくるのだ。
それには正解もなければ、不正解もない。美術は自己中心的な好みで楽しめばいいのだ。
美術センスが良い人ならば、世界で有名な画家の有名な素晴らしい絵が無料でもらえることがあれば、その絵が暗~い感じの絵であっても惚れ惚れしながら朝から晩まで見惚れるのかもしれない。
しかし、深い美術の知識が無い私には世間一般にどれだけ有名で価値のある絵でも関係ない。自分の家で自分が楽しむ美術品は自分の好みであるのが大切なのである。
美術館の回り方のポイントで、「貰ってもいらないな」と思う美術品には足を止めず、先へ進むっていうアドバイスはとても実用的だった”数歩進んで止まって”を繰り返していると、足が疲れるのだ。
”止まる回数を少なくして疲労なく、美術館を楽しく回ろう!”という発想は目からウロコだったが、”役立つ美術館を楽しむコツ”だと思う。
好きな美術品を楽しむ前にぐったり疲れてしまうなんてことがなくなった。
20代、30代の頃は、私も好きなポスター程度なら部屋に飾っていたが、自分が40代になって絵画を買うことになるとは全く想像もできなかったし、美術品を買いたいと思う心理も全く理解できなかった。
そんな私が絵を買おうと思ったきっかけはフリマアプリだった。
フリマアプリを使い物色しているうちに、送料込み1万円以下で買えるで素敵な絵が沢山あることに気が付いた。
フリマの中にはもちろん高価な絵も沢山あるのだが、送料を省くと実質5千円以下で売っている素敵な絵が沢山あるのだ。
安値で売られている絵は、持ち主が販売価格にこだわらず、誰かに貰って欲しいと思って販売しているものも沢山あり、身内の遺品の処理を含め軽くお小遣い稼ぎで販売しているもの多い。
そういうものの中から好きな絵を見つけて、安く素敵な絵を購入するようになった。
ひとつ絵画を買うと、「あっちの部屋にも欲しいな」と思うようになり、安くて好みの絵を見つければ購入するようになった。
この話を両親にしたら、両親も「○○な絵が欲しいから、よさそうなものがあれば買ってほしい」と頼まれるようになり代行で買ってあげている。
フリマアプリで私が買った絵は、両親宅に買ったものも含めどれも素敵で、毎日見ても全く飽きない。
両親の家に行くと、リビングに飾られている絵があり、以前より雰囲気の良い家になったと感じる。
展覧会や、画廊で素敵な絵を買うと、結構いい値段がするので、私はもっぱら絵を買うならフリマアプリを使っている。
初めて家に絵を飾ってみようと思うなら、フリマアプリで安く買ってみて試してみてはどうだろう?きっと家での時間はより良いものになると思う。
わたしは主にメルカリを使っているが、楽天ラクマも併用している。フリマアプリで掘り出し物の絵を探して購入するときのフィルタ設定は必須である。
フリマアプリで絵を探すコツ(フィルタの設定)
- カテゴリは絵画を選択する(ホビー群ー美術品ー絵画、版画)
- 商品の状態は新品と、状態が悪いの二つは除外する
- 価格の上限を設定する(下限も1500円くらいには設定したほうがいい)
- 送料込みで探す(着払い送料が高額になる可能性がある)
- 形式は額縁ありで探すのがオススメ(額の調達は高額になることもある)
予算は上げれば上げるほど、好みの絵に出会える確率が上がるが、せっかくフリマで安く買うなら予算を作って探してみよう!
額縁は既についている絵を買うことをお勧めする。額縁は後から準備しようと思うと結構合うサイズを見つけるのも難しく、見た目も良い額は高くつくことが多い。
送料にも気を付けよう!大きめの絵だと送料が結構高い。販売者がどんな梱包や方法で送ってくるか分からない上に、発送元の住所もわからない状態で着払いを選ぶと高額な送料を支払うことになりかねない。
せっかく安く絵を変えるチャンスなのだから、忘れずに送料込みでフィルタを設定して素敵な絵を探そう。
私が今までにフリマアプリで購入している絵画の作者は全員聞いたこともない人たちだし、作者がわからないものもある。
どれも本当に素敵な絵なので、有名かどうかは重要ではない。とにかく自分好みの絵であればいいのだと思う。
フリマアプリで真剣に絵を探していると、沢山の絵を見ることになる。その過程からも自分はどんな絵を好きなのか知る手がかりになる。沢山の絵の中から、心がときめいた絵が自分が好きな絵ということになる。
フリマアプリで販売している絵の中にも、超有名な画家の複製画などもある。
有名な絵の複製画を買って部屋に飾るのもいいと思うが、改めて自分が本当に好きだと思える絵を見つけて、新境地を探してみるほうが個人的にはオススメだ。
好きな絵を見つけて絵を家に飾ったら、友人を家に呼んで友人と絵のある部屋で共に楽しいひと時を過ごすのも悪くない。
気に入った美術品を家におくベネフィット
- 美術品を家に飾ると家に温かみが増し、家時間をもっと楽しめる
- 家を綺麗にし、美術品を置くと個性がでて部屋がより素敵になる