私は夫と知り合ってから様々なアーティストのコンサートに行っている。夫は王道70年代ロックファンだが、オールジャンルの音楽が好きなので、私もその恩恵を受け、色んな音楽に触れてきた。そして今年はビリー・ストリングスのコンサートに行ってきた。
ブルーグラス天才ギタリスト
日本にどれだけファンがいるのか全くわからないが、ビリー・ストリングスは、アメリカで多くのファンを抱えるビッグミュージシャンであることは間違いない。今年も全米ツアーをやっているが、だいたいどの会場の日程も正規チケットは売り切れている。
ビリー・ストリングスは現在33歳というから、音楽の世界でいえばまだまだ若手だろう。そんな若者がブルーグラス&アコースティック音楽界で既に「天才」と称され、類稀なる技術と革新的なスタイルで活躍しているのだ。
ブルーグラスミュージシャンとして活動しているが、アコースティックギターの概念を覆す技術を持ち、伝統的なブルーグラスにヘビーメタルやジャムバンドの要素を融合させ、グラミー賞受賞も受賞した、注目されているアーティストの一人である。
とにかくそのギターを弾く技術がすごい。訓練で得たものなのか、持って生まれた才能なのか、おそらく両方あって成し得た技術だと思うが、ビリー・ストリングスには見る者を圧倒させる演奏力がある。
ブルーグラス(Bluegrass)
ブルーグラスとは、アコースティック楽器を中心としたカントリーミュージックのサブジャンルだ。アパラチア山岳地方の伝統音楽にブルースやジャズが融合したもので、高速なテンポ、高いハーモニー、バンジョーやマンドリンによる即興演奏が特徴である。
私もこれまでにブルーグラスミュージックをあちこちで聞いてきているが、ビリー・ストリングはそれらのブルーグラスとはかなり違っている。彼のブルーグラスはロックや、ジャズ、ヘビーメタルなんかの要素もガッツリ入っているのだ。
そういうことを考えると、純のブルーグラスファンにしてみれば、ビリー・ストリングスは邪道という人もいるかもしれない。しかし、彼のチームにドラムはない。ビリーはアコースティックギターを弾き、仲間はバイオリン、アップライトベース、マンドリン、バンジョーという構成だ。
この5人で演奏する楽器構成を考えれば、やっぱりブルーグラス音楽枠にあるのだろう。
StubHub転売コンサートチケット
私達夫妻が今回入手したチケットルートは完全な正規経由ではなかったが、正規転売サイトのひとつであるStubHubを使い、コンサート日程の2カ月前にPITと言う、ステージ前の立見チケットを1枚130ドルで購入した。
正規で買っていても、手数料を含めれば恐らく1枚100ドル近くかかっただろうから、それほど悪くない値段である。
StubHubでの購入手続きを終えると、チケット購入完了のメールが届き、正規チケット販売会社と転売者の手続きを待って、その手続きメールを受け取ったらすぐにチケットの受け取り対応するようにというような、連絡メールをStubHubから受信した。
それから12日後、正規のチケット販売者であるTicketMasterからメールが届き、転売者の〇〇さんからチケットが転送されましたので、受取り手続きしてくださいと連絡があり、受取りボタンが表示されたメールから手続きを済ませ、デジタルチケットを受取った。
デジタルチケットはスマホに格納できるので、iPhone利用者の私は、Walletアプリにデジタルチケットを格納してコンサートを待ち、そのチケットで問題なく会場に入場を果たしている。
コンサートのPITエリア
ホールやアリーナなどの大箱コンサート会場でコンサートを鑑賞する場合、殆どの席は座席指定があるが、ロックコンサートなどではPITと呼ばれるステージ前の立見席があり、このステージ前のPITはアーティストの熱心なファンで押し合いになるようなこともある。
しかし、ビリー・ストリングスのコンサート会場のPITは、混みあってはいるものの、押し合いというような感じではなく、左右前後の人との間には20cm以上のスペースはあるような感じだった。
ただ、多くの人が音楽を聴きながら踊ったりするので、時折体が触れる感じだ。だから、もしビリー・ストリングスのファンでギター技術を生でじっくり見たいという人がコンサートに行く機会を得たならば、絶対にPITチケットがオススメだ。
ビリー・ストリングスのファン
ビリー・ストリングスのファン層はというと、若者から年配者まで多くの層がいた。男性ファンのほうが多かったと思うが女性のファンも沢山いて、まさに老若男女問わず人気があるのだと言うことが良く分かったが、驚いたのは100%に近い率でほぼほぼ白人だけだったことだ。
これはコンサート会場の地域による影響も多少もあるのだろうが、わたしがコンサートに行った地域の人口の白人率は多く見積もっても40%である。それを考えると、このコンサート観客がほぼ100%近く白人であったことにやはり驚く。
観客を見て思ったのだが、ビリー・ストリングスのファンは私にグレイフル・デッドのファンを彷彿させた。ヒッピーチックでリラックスし、音楽にふけるのを楽しむ人達という感じだ。
コンサートが始まる前と、中盤休憩のPITエリアでは、ステージよりの前方スペースであっても多くのファンがアルコール類で少々汚れている床に気にせず座り、自分たちの時間を楽しんでいた。服装もそうなのだが、そういう姿がグレイフル・デットの演奏動画にある光景と重なった。
しれっとスモーキング
私がコンサートで一番驚いたのは、インドア会場かつ、セキュリティーチェックもあったにもかかわらず、ベイパー、タバコ、ハマキ、そしてマリファナを楽しむ観客が相当数いたことだ。
私の夫も葉巻を楽しむ者の一人なので、葉巻を持参して会場に向かった。しかし、夫は会場のセキュリティーチェックで煙草類はNGだし、ライターもNGといわれ、私たちはそれらを車に戻してから、会場に入った。
しかし、コンサートが始まってみると周りにはそれぞれ好きな物を喫煙する観客があちこちにいるのだ!マリファナを吸う匂いも普通に漂っていた。会場は喫煙NGとしているらしいが、ビリー・ストリングスのファンの多くがコンサート中喫煙するのは普通のことらしい。
夫は、近くで喫煙する人に「どうやって火を持ち込んだの?」と聞くと、「ライターじゃなくて金属探知機にひっかからないマッチを持ってくればいいんだよ。」という答えが返ってきた。ほんとこういうところがアメリカならではだな~と思うのだ。日本では決して許されないだろう。
チケット入手は早めにしよう
私たち夫妻は数年前に一度、正規ルートでビリー・ストリングスのコンサートのチケットを入手したのだが、その時よりも間違いなく、今の方が人気が高くチケット入手はより競争率の高いものとなっている。
その時私達はスケジュールが合わず、チケット転売することにしたのだが、その当時ですら損をすることなく、チケットの転売はすぐに出来た。
ビリー・ストリングスのコンサートは、人気のチケット且つ、チケット転売の仕組みも出来上がっているのだから、私は行けるかどうかわからなくても、行けそうだと思うコンサートをみつけたらチケットを購入してもいいのではないかと思うのだ。
そして購入するならオススメはやっぱりPITエリアのチケットである。コンサートの直前になれば値段はどんどんあがる。それを考えると、転売するにしてもコンサートの1~2週間前が一番の売り時な気がする。
ビリー・ストリングスファンであるなら、そういうことを踏まえ、ぜひ日本からでもチケット入手を試みて、一度アメリカで生演奏を体験して欲しいと思う。きっと日本では体験できない経験がアメリカでなら体験できるのではないだろうか。
肝心のコンサートだが、大いに盛り上がり、私達も素晴らしい生演奏を聞き、楽しんだ。ただ、コンサートは予定時間よりも1時間近く遅れて始まり、そこからさらに休憩時間を含めると3時近いコンサートとなった。
全体的な緩さを考えてもコンサートが開始時間に始まらないのはきっと普通のことだろう。そしてコンサートの所要時間が3時間くらいあるとなると、コンサートが終わるのはかなり遅い時間になる。私たちが見たコンサートが終わったのも夜の11時頃だった。
そもそもコンサート会場でもアルコールを1~2杯は飲んでいるだろうし、長い時間立ちっぱなしで踊った後の疲れは相当なものである。そういう訳でコンサートの後に数時間の車の移動は得策ではないことは覚えておき、コンサートの夜はしっかり楽しめるように計画するのが得策だ。

