全く同じものに対する満足度を調査すると、人によっては良く評価していることもあるし、悪く評価していることもある。だから何かを選ぶ時、人の評価を参考にする時には、少なくとも5~6件の評価内容をよく吟味してみることが必要だと思う。
騒音の消えないホテル
急遽ニューヨークで1泊することになり、マンハッタンのワールドトレードセンター跡地から近いハイアット系のホテルに宿泊した。ニューヨークあるあるだろうが、ホテルが入ったビルは相当古い建物だった。
宿泊した部屋の室内は綺麗で快適だったのだが、窓は閉まっているというのに、外の喧騒がかなり聞こえる上に、ブラインドが揺れるほどの隙間風が入ってくる。この時点で部屋の交換をするなりしてみればよかったと、後に後悔することとなった。
私の宿泊した部屋の窓に問題があったのかもしれない。隙間風に気付いた時、「窓がぴったり閉まってないのかもしれない。」と、グッと窓を閉めようにもまるで動く様子はなかったのだが、このじの時点では大したことはないと思ってしまった。
いちばんの問題は日中から続く騒音で、夜中の12時を越えても騒音はなくならない。路面電車やフェリー関係の音が止んでも、暴走族が発するようなバイクの音や、頭のイカれた狂人が発する叫び声が夜通しビル街に響き渡り、都度起こされ残念な宿泊となってしまった。
評価を参考にホテルを選ぶ
今までアチコチのハイアットに宿泊してきたが、ホテル全体の綺麗さや部屋の綺麗さを別にして、安眠具合を基準にした場合、今回のハイアットは最悪だった。眠る為に泊まった宿で肝心な睡眠が十分に取れなかった不満は相当である。
ホテルのスタッフや、部屋の清掃に対するクレームはゼロだが、寝るために宿泊しているホテルで安眠が出来なければ宿泊施設としては致命的である。そう考えると、宿泊施設のレビューはきっと厳しいものがあるだろうと容易に予測できた。
翌日に大事なイベントを抱えている人は、しっかり睡眠を取りたいだろうから、間違いなくこのホテルはNGということになる。前日に全く寝ていないような人なら、騒音の中でも熟睡することが可能かもしれないが、そんな宿泊者は一握りだ。
自宅に帰宅してから改めてホテルのレビューをチェックしてみると、良いレビューは多くあるものの、1スターの評価が多数存在していた。殆どの低評価レビューはホテルの清潔さについてだったが、そこには私が体験した騒音についても書き込みが複数あった。
基本は高評価の欧米
実は欧米での評価は基本的に高めである。海外では基本、「普通にイイネ」と思えば5スターを付けるのだ。日本でだと、5スターは特別に良い場合にのみ選択する傾向があるように思う。というわけで、食べログに掲載されるレストランで、評価が4以上というのが少ないのだろう。
もし、欧米人が日本のレストランを食べログで評価したならば、きっと基本は4.5以上のレストランばかりと言うことになる気がする。それほどに日本と欧米とでは評価の基準が違うのだ。
というわけで、このニューヨークのハイアットホテルのレビューも、騒音問題について書き込みしていた人々には1スターの人もいれば、4スターを付けている人もいた。そういうことを考えると★の数だけで物事を考えるのではなく、レビュー記事も併せて読むことも必要なのだと思う。
私のレビューの読み方
とりあえず私は、上から6件程のレビューを読み、その書き込まれた時期を確認する。基本は、1年以内に書き込まれたレビューを参考にし、加えて1スターと2スターの記事を数本読んで、全体的な評価と懸念点を把握する。
1スター評価の記事は、特殊なケースであることが多く、殆どの人には関係ない場合が多い。頭のイカれたゲストが書いたようなレビューは無視し、一般的な部屋の清潔度や騒音問題を確認し、そこに宿泊するべきかを考えたほうがいい。
何か懸念がある場合、ホテルに電話をして騒音について問い合わせてみるのもいいだろう。実際にそういうクレームはある場合、良いホテルであれば状況を教えてくれるだろう。そしてクレームを避けるためにも比較的騒音が無い部屋を準備してくれるという場合もある。
クレームのタイプを見極める
私は温泉施設のレビューを読んだ時、大浴場の湯の中に数本の髪の毛があったというような記事は無視することにしている。髪の毛は抜けてしまうものだし、大浴場に数本の髪の毛が落ちることはもう仕方のないことだと思うからだ。
私は正直、それを不潔だと言う人は、他人が入る温泉施設を利用すること自体、間違えているのではないかと思うのだ。
ロードトリップ中の宿
我が家は車での長距離ロードトリップをする時、急遽ハイウェイそばの安いホテルに泊まることがある。そんな時は、予約をする前に必ずホテルのレビューを確認し、ベッドバグと言われる害虫問題があるホテルを避けるためだ。
ベッドバグは安眠妨害以前の問題である。残念なことに、ベッドバグ問題があるホテルは確かに存在しているらしいから、身を守るためにもレビューを読むことは必要なのだ。
ホテルに求める大事な点
今回、私は宿泊施設がハイアットだったことで、信頼できるホテルと思い、何の懸念も持たず、レビューチェックせずに宿泊し、とても残念な思いをすることになった。改めて考えると、はやりレビューを読めばよかったと思う。
しかし、1泊のみの宿泊だったから我慢したが、1週間の連泊をすることになっていたらと思うと、我慢することは出来なかっただろう。恐らく、一泊目の翌朝、ホテルの受付に騒音についての質問と要望をし、部屋の交換をお願いしていたことだろう。
というわけで数日宿泊する場合は、やっぱりレビューチェックして備えるのが得策な気がする。
もしかすると他の部屋はそれほど騒音がひどくなかったのかもしれないが、やっぱりホテルに泊まるなら、立地やサービスに加え、部屋の感じと清潔さを求めるように、安眠できるかどうかというのは非常に大事な問題であると、改めて認識することになった。