私は外資系企業を選び、上司も日本人ではない環境で働くことを長いこと選んできている。
働いている環境によって、求められる能力も必要も違ってくる。
今の仕事で私に求められている能力は”データアナリスト”としてのスキルと”英語での円滑なコミュニケーション”と、”決められた期間に結果をだす”ことだ。
私個人の能力は低くもなければ、突出して高い訳ではない。まぁ月並みといったところだろう。だから私は努力をしている。
仕事の内容も自分の能力も大体把握しているから、任された仕事については大体いつ完了するか想定することが出来ている。
あとは私は上司が要求することに対し適切な返答と、連絡しておいた納期通りに仕事をしていればそれなりに良い評価は貰えるのだ。
月並みの能力でどのように良い評価を勝ち取っていくか。
まずは”仕事の可視化”が必要だ!
可視化した仕事を上司とウィークリーで共有して仕事を管理するだけでいい。私はこの可視化した仕事リスト一覧を使った仕事管理を”タスクマネージメント”と呼んでいる。
このタスクマネージメントの目的は上司に高評価を貰うのが目的な訳ではない。これは自分の仕事を最大限に助けてくれるお役立ちツールなのである。
”タスクマネージメント”お助けツールの作り方についてだが、WEBツールを使ってもいいし、マイクロソフトのチームスがあればプランナー等のツールを使ってもいい。ただエクセルで管理しても良い。
なんならアナログにポストイットを使って壁に貼って管理したっていい。
これからやる仕事をおおまかに分割しながら1件ずつ想定所要時間をつけて仕事リストを書き出す。
それを処理する順番で上からならべていく。処理する順番は優先的に片付ける仕事とも言える。
それぞれの仕事に”対応中”、”未対応”、”完了”、”却下”のステータスもつける。未対応には待機中順位をつけて優先順位をつけておこう。リストが2桁以上あるようならば直近1~2週間分でこなせる分だけ対応すればいい。
終わった仕事リストはステータスグループを”完了”に変更して、常に今取り組んでいる仕事のリストが一番上に来るように置き、次に取り組む未対応で優先順位の高い仕事リストがその次に来るように並べておくのがいい。
この“仕事リスト一覧”を見れば今日対応可能な仕事が一目瞭然でわかり、今週終わる仕事も大体予想がつく。
緊急案件が飛び込んでくれば、それを優先して対応をすることになる。その時も通常のプロセスと同じように仕事のリストを作り、一覧表の一番上にそれを置き、今取り組んでいる案件として分かるようにしよう。
WEBツールを使って”タスクマネージメント”をするベネフィットは、やってきた仕事の振り返りをWEBツール機能を使い簡単にできることだ。
自分の仕事のパフォーマンスチャート作成まで一瞬で表示ができる。
飛込み案件フラグなども用意しておけば、どれだけ飛込み案件があったかも一目瞭然になる。
会社ではWEBツールの使用が制限されているかもしれない。その場合アナログ方式のリストを使うことになるが、それでも少しの手間を惜しまず振り返りをすることを進める。
仕事に取り掛かる前に予定した作業時間が、実際の作業時間と大きく乖離があったかなど振り返る。次回に似たような仕事をする時の想定作業時間はより正確に予想できるようになるだろう。
飛込み案件についてだが、実際どれだけ飛込み案件あったかというのは今後の仕事のやり方を上司と討議するときには重要な項目となる。
飛込み案件が多いなら、その分の仕事時間を捻出するフリーの時間を予備で取れるような働き方を考えるか、飛び込み案件がどこから来るのか吟味して、上司に社内調整してもらう必要を容易に説得できる。
こうやって”タスクマネージメント”を続けると、自分の能力が自分にも他人にも分かるようになる。”それは嫌だ“という人もいるかもしれない。しかし会社員なら自分の能力を知ってもらうことは悪い事ではないと知る必要がある。
これは世の中には足の速い人と遅い人がいるのと同じで仕方ないことだし、それを理解しないと全員で効率的に仕事に取り組むってことが難しくなると前向きにとらえるべきなのだ。
これを理解してチーム全員でプロジェクトを取り組めば、絶対に効率があがる。全員の能力が可視化され、能力が足りない部分を補うサポートプランや、強化プランも立てることができて結果的には全員の成長に繋がる。
チームとしてもマネージメントとしてもプロジェクトの進捗が可視化されて完了日の見通しも立つという会社員の理想の働き方になるのではないだろうか。
”タスクマネージメント”には沢山のベネフィットがある。仕事のやり忘れ、締め切り忘れの防止もできるのもいい所だ。
しかし私が仕事で”タスクマネージメント”をやっていて一番良い影響があったのは、上司とのコミュニケーションだった。
そのリストがあれば私が何に取り組んでいるのか一目瞭然だからだ。
私の上司が大事だと思う仕事を優先し対応する必要があるのだが、ただ口頭で会話をしているだけだと、あれもこれも全部重要なんだと聞こえてくる。
どれがより大事なのかが分からなくなるので、リスト化された仕事の一覧表がすごく役に立つのだ。
私の上司は、もともと残業を強要するタイプの人ではなかったので、一緒にそのリストを見て話すことで、私の業務時間もコントロールすることが出来た。
それぞれのリストには仕事内容と想定所要時間が書いてあり、私が仕事を片付ける順番にリストが上から並んでいる。それを上司が確認し、リストの順序を変えるよう指示を出す。
当初は今週終わらせる予定だった仕事が来週やればいいというように、次々に新しい期限が与えられて、私が深夜まで残業する必要をなくしていた。
私の場合、基本的な労働時間は毎日8時間+残業である。1週間に大体50時間を上限可能労働時間と見立ている。
定期的に行われる会議参加時間を引いた残りの時間を他の会議や、リスト化された仕事の作業時間に充てることになる。それを考慮し、上司と一緒に”タスクマネージメント”をするのだ。
責任の所在をはっきりさせて仕事をするには、自分の抱えている仕事のリスト化はとても大事だ。そのリストを上手に管理すれば問題も発生しないし、上手く仕事をマネージメントできていることになる。
常に上司が指示する仕事を期限内に私が完了していれば信頼関係が生まれる。それを繰り返していればお互いに働きやすくなる環境ができる。
上司が優先順位をひっくり返した仕事が当初の予定り完了しなくても、それは私の責任ではなくなる。他部署に謝罪が必要なら上司が対応し、私は上司が新たに設定した現実的な締め切りを守る取り組みをすればいいだけなのである。
仕事のリスト化をしてタスクマネージメントするのは一見、時間を取ってしまって無駄に見えるかもしれない。実際につかってみれば全く無駄ではない。むしろ自分を助けてくれるツールになる。
このリストを見れば自分の仕事の能力を客観的に見ることができる。
どんな状況になっても、このリストがどのくらいの量の仕事を自分がハンドリングできるか判断材料となる。
自分の仕事状況の報告を誰かに求められた時、このリストによってかなり正確に仕事の状況報告ができるだろう。それが出来れば、仕事が出来る人と判断してもらえるのではないだろうか。
エクセルで”タスクマネージメント”お役立ちツールを作る方法
エクセルはオンライン自動保存機能をONにしておく。そしてテーブル機能を使う。
通し番号、題名、説明、優先度、想定作業時間、開始日、実作業時間、終了日、担当者、分類名、ファイルリンク、完了フラグ、起票日などのヘッダーを用意する。飛込み案件フラグもあると〇。
締切日があるものは都度見直し、優先度を変更したり、期限日項目を持たせたり、説明に記載して管理する。このリストを上司と一緒にみて、相談しながら仕事の管理し、報告をする。
私はルーティンの仕事も同じリストにルーティン仕事として記録をした。私がいきなり仕事を長期で休んでも、上司や助っ人がどの仕事をどのタイミングで行うのかわかるようになる。このリストには参考資料の保存先のリンクもつけた。
自分の仕事ほぼ全部こうやって、ちょっとしたひと手間を加えて管理すると、このリストが随分と優秀なアシスタントとなって活躍してくれるようになる。
自分の仕事の頑張りをも証明してくれる信頼出来る相棒として仕事のリスト化を採用してみては如何だろうか?
タスクマネージメントをするベネフィット
- ひとりひとりの仕事をこなせる量が可視化され、計画的に仕事が出来る
- 仕事の優先順位を分かりやすくし、オーバーワークを防ぐことが出来る
- 上司との仕事報告コミュニケーションがスムーズになる
- 仕事の責任の所在がはっきりして、全員にフェアな状況を作れる