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引継ぎの悪夢から学んだこと

オフィス術

会社にとっても上司にとっても良い会社員を目指し、私はかなり頑張って仕事をする社員であった。

私はそもそも仕事をするのが好きだという基礎がある。周りからは”ワーカホリック”とか”趣味は仕事”だと認定をうける始末だが私の働き方を見たら当然だっただろう。

「何でもかんでもホイホイと依頼を受けてるわけじゃないんだけど」と思いつつ、私は頼まれた仕事内容が自分のテリトリーと判断したものを引受け続けていた。

いつの間にか私にはずっしりとした重荷を背負い、更に雪だるま式に一人で色々と背負い込む事態になってしまった。

もともと私は一緒に働く人がノロノロしてると、イライラしてきてしまう。

そんな時、「チェンジ!」とは流石に言えずに「私がひとりで見れるからサポートは要りません」なんて言い自ら人の仕事を巻き取ってしまっていた。

次から次へと仕事を進めたい願望はどんどん膨らみ、手伝ってもらう付加価値がないと思ったら、私はそのサポートは切り捨てて、自らの手を動かして働いた。

私はスピードを持って結果を出していると勘違いをしてしまっていたのだ。

本当に仕事のスピードを追い求めるなら、しっかりと人を育てチームで仕事をする必要性を知らずに私は小さな成功で腹を満たしてしまっていたのだ。

私は人の仕事を巻き取るリスクを考えず、人を育てるなんて頭の片隅にもなく、自ら足をすくわれることになるとも知らずに突っ走ってきてしまった。

当初私は別にひとりで手柄をものにしたったわけではなく、次々と出てくる課題をサクサクとやっつけて仕事を進めることに没頭しただけだったのだ。

しかし、確かに甘い蜜がそこにあったことは認めよう。

殆ど褒められずに育った私は、仕事で褒められ更に待遇や給料が上がることに対し、すっかり味を占めちゃって、人が見てないところでもコツコツと仕事をするようになったのだ。

今の会社ではマネージャーになるとボーナスの支払い率が10%も上乗せになると知ったときは、更にがっつり仕事をして権利を獲得。無事マネージャーに昇進してボーナスの増量に成功した。

しかし人の仕事を巻き取って、何年も一人でコツコツ残業しながら築いてきたのは私の記憶に頼る属人化した脆い仕組みなのでる。

ある日突然やってきた担当替えは途方もなく悲惨な引き継ぎとなってしまった。

ここでなぜ私は兵隊を沢山作って鉄壁の城を築かなかったのかと悔やんでも悔やみきれない状況だ。

しかし本当に泣きたいのは私から仕事を受け取った同僚ちゃんに違いない。

与えられた引継ぎ期間は1か月である。さてどうやって攻略するか?!

最終的に結果に反映できた攻略方法は、ザ・切捨てである。

現実は甘くない。初めは私は1から100まで全部引き継ぐつもりだったが、すぐに非現実的だという状況に気付いた。

結局は切り捨てて切り捨てて、ほんの一部を引き継ぐことしかできなかったのだ。

実は私の引継ぎ相手は天才の部類だったのだが、それでも新しい職場で人やシステムの名前、取り扱うデータの項目名も覚える段階ではさすがに難易度が高くなる。

それでも受け取ってもらえたのだから素晴らしい。逆の立場だったら私には受け止めきれなかったに違いない。

細かいことは全てすっ飛ばして引継ぎを進めた。「困ったら”コレ引継ぎ受けてません”と言えばいい!」と魔法の呪文をプレゼント。実際のところ私は確信犯で、説明しない部分も沢山あった。

少し時間をかけてデータファイルをみれば分かることは、今時間を取って説明するほど大事ではないことだとすっ飛ばした。

本当に直ぐに必要になる部分だけを引継ぎ、あとはヒントをまとめた知恵袋ノートを同僚ちゃんに委ね、私その職務にサヨナラをした。

私が担当しているときにもイロイロとトラブル発生はあったのだ。少しのあいだトラブルが起きている間は皆様をお待たせすることもあった。それでも「負傷者はいなかったから、大丈夫っ!」と勝手に納得し引き継ぎ完了したのだ。

正確にはただの時間切れだったとも言える。全く終わらなかったが期限が来たので、私は締め括らざるをえなかったのだ。

引継ぎの1か月間、私は寝る間を惜しんで出来る限りのことはやった。

途中から引継ぎの的を絞って最大限努力をした。やれることはやったのだ。だから私はもう振り返らずに一人先に進ませてもらうことにした。

先に進むにあたってこの職務担当をして学んだこと

それは私がこの職務に対する兵隊、軍隊を作ってこなかったことの失敗に尽きる。

人を信じ、時間をかけて育てることがどれだけ大事か最後まで理解できていなかった。

世間で言われる仕事の属人化で典型的な悲惨な例を作り出してしまった。

改めて”理想的な状況”と”ダメダメな状況”を考えてみる。

理想的な状況

  • 大体半年ごとにいつでも2~3週間気楽に休暇を取れる状態にする
  • 複数人で仕事の共有化し、各自の仕事を完全に回せる状況にする(専門職であっても)
  • 毎日の仕事に少なくとも1時間遊びの時間がある状態にする。何かの突発作業をしたり人の手伝いしたり、心身の休憩に使う

ダメダメな状況

  • バケーション中でも仕事をして会社の仕事が回るようにする
  • 毎日残業をしないと日々の仕事が終わらないほどの仕事を抱える
  • 同じチームにワーカホリック&社畜ライフを送っている人を持つ

ひとりで頑張り、社畜ライフを送りながら仕事をどうにか回す人は危機感が実は無いのである。

都度都度上司に増員をお願いしたが、増員はないまま仕事を次へ引き継ぐことになったことも私の失敗である。もっとしつこく増員してもらうまでお願いするべきであった。

何人か同僚に自分と同じ境遇の人もいたことを改めて考えると、会社がイケてないのかもしれないとも考えられる。

自分ひとりの力ではどうにも環境を変えることは難しい部分もある。そんな時は、無理をしすぎず新しい道を自分から探しに出る事も良いだろう。

所詮はただの会社員!出来ることは一生懸命やるべきだが、自分自身を損なわないようにしながら賢く働こう!

会社員の教訓

  • 引継ぎ期間1か月で引き継げないような仕事は業務過多
  • 同僚がいることを忘れずに日頃から互いの業務シェアをしよう
  • 自分を含め、同僚に社畜を作らない努力をしよう

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