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米国グリーンカード取得までPart8 緊急渡航申請日本へ一時帰国

アメリカ暮らし

この記事は2024年の6月にグリーンカード申請をした際の情報をベースにしている。

グリーンカード申請中でも、緊急事態時には1週間程で帰国することが可能である。私は日本に住む身内の緊急事態に遭遇し、このイレギュラーな体験をした。

このグリーンカード取得までのシリーズは前回でほぼ終了と思ったが、突如追加ストーリーが加わった。

身内の深刻な病気による入院

私は約1か月程前に、アメリカでグリーンカード申請をした。

USCISに申請書を送付してからグリーンカード取得まで1年弱だと言われているが、基本的にグリーンカードを取得するまでは国外渡航は出来ないことになっている。

しかし、私の父親が先日救急車で病院に運ばれ、医師から「それ程この先長くないかも」と伝えられたのだ。それが数週間なのか、数か月なのか、1年なのかは誰にも分からないが、私は日本の家族と相談して一時帰国する為に翻弄して一時帰国を無事果たしたエピソードである。

グリーンカード申請中の日本一時帰国

アメリカ国内でグリーンカード申請をすると、グリーンカード取得までアメリカ国外旅行は基本できない。

グリーンカード申請中に(同時提出も可)、I-131渡航文書申請書の申請をすることはできるが、今この申請書は発行されるまでに時間を要し、グリーンカード取得前に渡航許可証が発行されるかさえ分からないのだ。

一昨年、グリーンカード申請した友人は、この渡航許可証を得る前にグリーンカードを手にしたので、私もグリーンカード申請をするなら、1年帰国できないと思ったほうが良いと忠告されていた。

2024年の4月以降にグリーンカード申請した者に対しては、I-131渡航文書申請書の申請料が値上がりし、無料から630ドルに変更になっている。

USCISでの処理業務改善の為に料金の値上げだったらしいが、実際の所、一体いつ改善するのかは謎のままなのだ。

I-131申請書Expediteリクエスト

I-131渡航文書申請書の手引書からは、お急ぎ処理リクエスト方法として、申請書の右上にEXPEDITEと書き、添付資料で補足資料を付けて処理速度を促すことが出来ると知った。

それで私は、グリーンカード申請書を申請する時のI-131申請書に、病気で苦しむ父が日本に居る事を訴え、嘆願書を作成して提出したのだ。

しかし、後日YouTubeで、このEXPEDITEリクエストはほぼ意味が無いのだと、ある弁護士の動画を目にした。

その弁護士が言うには、相当多くの人がEXPEDITEリクエストをしているから、その意味がなくなっている。「どうしても急がせたいならば、USCISを訴えるしかない。お金を掛けて弁護士を雇い、訴えればすぐに処理さえる」と言っていた。

私も夫もイミグレーション弁護士を雇おうとは考えなかったので、USCISが早めに処理してくれ始める事を期待してとりあえず待つことに決めた。

緊急渡航リクエスト申請

私がグリーンカード申請書を提出して1か月たった頃、私の父親が救急車で病院に運ばれた。この時点では1週間の入院ということだったので、私は少し悠長に構えてしまった。

しかしその後、父親の担当医から、「とても1週間で帰宅できる状況ではなく、この先どれ位生きれるか分からない、このまま暫く入院していきましょう」と伝えられたのである。

実は父親が救急車で病院に運ばれるのはコレが初めてではない。以前にも危ないことが何度かあったのだ。

だから父親が救急車で運ばれても、私は今すぐに帰国する必要はないかもしれないと思ってしまったのである。しかし、入院後の検査で状況が変わってしまった。

それで、私はUSCISのコンタクトセンターに電話をし、私の申請したI-131渡航文書申請書(EXPEDITE)の進捗を確認し、「父が生死に関わる入院をしたから、今すぐにでも渡航許可証を発行してくれ」と頼んだのである。

USCISコンタクトセンターAIの壁

しかし、USCISコンタクトセンターの電話窓口にはまず、AI対応の壁がある。

USCISの担当者に直談判する為に電話をしているのに、AIが質問を言えだとか、ウェブサイトには実に十分な情報が掲載されていると言い続けるのだ。人間の担当者に電話を接続してもらうのは意外に難しいのである。

私は、「緊急渡航(Emergency Travel)アレンジメントの為にエージェントと話す必要がある」と、何度か言い、最終的にAIを説得させ、エージェントラインに電話を繋いでもらうことが出来た。

この電話の問い合わせも、英語がある程度話せないと難しいだろう。序盤からAIを説得するのに苦労すのではないかと思うのだ。

もし英語に自信がなければアメリカ人の配偶者と一緒に電話したほうがいいと思う。

コンタクトセンター実担当者と話す

AIの壁を乗り越え、15分位待たされて担当者ラインへ電話が繋がった。

ここで本人確認のために以下の事を聞かれるので準備しておく必要がある。

  • Aナンバー
  • 名前
  • 生年月日
  • 電話番号
  • 住所

USCISコンタクトセンター担当者に、私の父親が生死に関わる入院をしたこと、グリーンカード申請時にI-131渡航文書申請(EXPEDITE)していることを伝えると、実に丁寧に今後の進め方の選択肢を与えてくれた。

そして私は、ここで緊急対応窓口と言うものが存在していることを知るのである。

この緊急渡航申請とは、緊急対応窓口が対応するもので、私が既に申請している通常のI-131渡航文書申請(EXPEDITE)とは別物なのだそうだ。この申請済みの渡航文書申請の急ぎのリクエストも可能だが超特急処理は不可能らしいのだ。

緊急対応窓口の緊急渡航申請

USCIS緊急渡航についてのウェブサイト
https://www.uscis.gov/greencard/greencardprocesses/traveldocuments/emergencytravel

このサイトに緊急渡航について、規定が記されている

緊急渡航申請をする場合は、身内の重大なケガや病気の場合、医者や病院から発行された書類、その身内との関係を証明する書類、翻訳書、翻訳証明書が必要になる。そして別途I-131申請書に加え、申請料も必要になるが、数日の内に渡航許可証が手に入るのだという。

私は納得した上で、緊急渡航申請をすることにして、緊急対応窓口予約係に繋げて貰うことにした。

この緊急窓口予約係からは、通常のUSCIS窓口担当者と通話してから、72時間以内に私の電話に直接電話がかかってくると説明を受けた。電話を切ると、USCISからその確認書となるEメールを受信した。

私が通常窓口担当者と電話で話したのは金曜日の午後5時近くになっていたから、私が緊急窓口予約係から電話を貰ったのは月曜日の朝8時頃だった。緊急窓口予約係は土日は業務外となっている。

緊急対応予約係が面接予約対応

USCISの緊急窓口予約係は、ただ緊急対応の窓口予約をする為の係らしく、あれこれと何か聞かれることはない。

ただ、緊急時であることに違いないか?、それを証明する書類があるか?、ということだけを確認して、予約へと進んだ。幾つかの質問にYESかNOで答えるだけで良いと言われ、細かい質問には答えることは出来ないと言われたのだ。

予約を完了する為に、Aナンバー、名前、誕生日、住所、電話番号と、Eメールアドレスを伝え、最寄りのUSCISフィールドオフィス窓口の予約を取得してくれた。

私が提案された予約は、電話を貰った翌日の朝8時20分か、9時40分だったので、私は一分でも早い方がいいかと思い、8時20分を選択し、電話を切ると、確認のためのEメールが配信されていた。

実際、USCISフィールドオフィスで相当待たされたので、早い時間を選択しておいて良かった。

緊急窓口予約係との電話を切ると、緊急窓口予約確認Eメールが届いていて、そこには詳しく予約の内容と必要事項が書いてあった。このメールに書いてあったことはUSCISの緊急渡航についてのウェブサイトに書かれた内容とほぼ同じである。

緊急窓口予約係が送付したメールには、予約票をメールについたリンクからアクセスして、プリントアウトし持参のうえ、地域のUSCISフィールドオフィスに来るように指示があった。

緊急窓口訪問時の持ち物

  • 緊急窓口予約確認票
  • 緊急事態であることを証明する書類のコピー(病院や医師のサイン有)
  • 緊急事態であることを証明する書類の翻訳書
  • 緊急事態であることを証明する書類の翻訳証明書
  • 身内が対象者の場合、戸籍謄本のコピー
  • 戸籍謄本の翻訳書
  • 戸籍謄本の翻訳証明書
  • パスポート
  • USパスポートサイズ証明写真2枚
  • USCISから郵便で届いたI-485のAナンバーが記された書類
  • I-131渡航文書申請書(USCISリンク)
  • G-1450 クレジットカード(デビットカード)支払申請書(USCISリンク)
  • クレジットカード

*G-1450クレジットカード支払申請書は私が機転を利かせ準備し、事前に記入もしておいた。案の定、窓口で支払い時、未記入のG-1450を渡されたので、事前に準備してきた申請書を利用した。

*準備した2枚のUSパスポートサイズの写真は、1枚だけ利用され、1枚は返却された。

緊急渡航理由となる証明書

USCISに提出する緊急渡航申請書に添付する証明書だが、グリーンカード申請書を準備した時と同様に、原本は必要ではない。

日本の家族にお願いし、書類をスキャンしてデータ送付をしてもらうか、書類を写真撮影してもらい、写真をレターサイズ用紙にプリントアウトして、USCISへ提出すればことたりるのだ。

しかし、将来USCISから「書類の原本を見せてみろ」と要求される可能性はあるので、緊急渡航理由となる書類の原本は後日入手しておき、グリーンカード入手まではしっかり書類を管理しておく。

医師の診断書と入院計画書

USCISの緊急対応窓口の予約を取る過程で、身内の事故や病気の場合は、医師や病院のサインがある書類が必要だといわれたが、それがどんな書類であるべきかがはっきりしなかった。

私の手元には1週間ほど前に病院が発行した、医師の判子の押された入院計画書のコピーがあったが、この書類で事足りるのかが分からず、私は家族に依頼し、父親の担当医から診断書の入手を依頼した。

日本の病院で診断書の発行依頼をした場合、通常1週間位時間を要するのが普通だろう。

しかし、父親の担当医は驚くことに当日に診断書を発行し、翌朝には母親が診断書を受取り、私へ書類の写真を送付してくれたので、USCISの面接に診断書を持参することが出来た。

USCIS緊急窓口に訪問する前夜、書類をPDFにし、翻訳ドラフトを作り、友人に翻訳の仕上げと、翻訳証明書を作成し、準備万全となったのである。

誰も正確な答えは与えてくれなかったが、USCISの緊急窓口担当者に確認したところ、入院計画書でも問題なく対応できと思うという見解を教えてくれた。

とにかく身内の病気という理由で緊急窓口対応する場合、病院もしくは医師が発行した病名が書かれた書類さえあればどうにかなると私は理解した。

事前に私の手元にあった入院計画書利用をなぜ私がためらったかというと、入院計画書には1週間の入院であること、治療は体調管理とだけ書かれていて、病名が深刻でも、状況の深刻さが伝わらないのではないかと使用を恐れたのだ。

しかし、USCISの緊急窓口では、書類の内容を厳しく吟味するということは無く、医師、病院が発行した書類であり、身内が病院に入院し、治療を行っている事実さえ証明できれば良いらしい。

USCISフィールドオフィス訪問

幸運にも、私の住む家から最寄りのUSCISフィールドオフィスまでは車で30分も掛からず到着できる。

夫は不在だったから、私ひとりでUSCISフィールドオフィスに行くと、その日は新アメリカ人になる移民の人達のセレモニーが開催される日で、8時の開所に向けて100名以上の人が並んでいた。

未だにルールが良く分からないままだが、並んでいる全員に対して、バッグの持ち込みは禁止だとセキュリティスタッフが叫んでいたので仕方なく、必要書類と携帯、財布、車のキーだけ持って入所した。

危険物の他に、飲食物の類も持込み禁止で、折角持参したコーヒーも私は持込みを諦めた。

並び始めたのは8時前だったが、建物に入ったのは8時半で、予約時間の後になってしまったが、これは仕方のないことである。

ビル入り口のセキュリティーチェックで予約確認書と、パスポートを見せ、ビル内の受付に進み再度、窓口で予約確認書とパスポートを見せ、窓口呼び出し番号を貰った。

対応窓口は10個以上あるのに、機能しているのは2個だけであった。私より先に居た人数は数名しかいなかったが、私は自分の番号が呼ばれるまで1時間程待つことになった。

やっと私の順番が来て窓口で、簡潔に「父親が生死に関わる病気で入院しているので至急帰国したいのだ」と説明し、準備してきた書類全て渡し、思っていたよりもスムーズに対応をしてもらった。

しかし、手続き自体は時間が掛かる。ここから渡航許可証を渡されるまでに更に1時間半程要した。

手続きが開始されてから3度呼ばれたが、1度目は写真撮影と指紋採取。2度目は支払い。そして3度目で書類を手にしたのである。

I-512 米国再入国許可証

手にした書類は、I-512Authorizaiton for Parole of an Alien into the United States というアメリカへ再入国を許可する書類だった。

この渡航許可証は即日利用が有効で、利用期限が1か月程となっていて、その日までにアメリカに帰国するようにと言われ書類を渡された。

この米国再入国許可証はアメリカに入国する時に使用するが、1度限り使用が有効な書類だ。

書類の下の部分に私の顔写真の写真が貼られ、その上に特殊加工したUSCISのフィルムステッカーが貼ってあり、その横にはスタンプを押すための空欄があって、アメリカ入国時にスタンプが押されるのだと説明を受けた。

こうして私は無事、USCISに到着してから約3時間で緊急渡航許可証と言われる米国再入国許可証を入手することが出来たのである。

必要書類の準備工程

私はグリーンカード申請書は全て自分で準備をしたから、今回の緊急渡航申請をする書類準備もスムーズに対応することが出来た。

私は改めて、自分でUSCISグリーンカード申請書をまとめておいてよかったと思ったのである。

私と同じように緊急渡航申請をする人は少ないだろうが、身内の深刻な事故や病気は予想できるものではない。それでも私のように緊急渡航申請をしなければならないこともある。

緊急渡航許可証の取得所要日数

私はUSCISに問い合わせの電話をしてから、5日で許可証の入手をした。そして、その数日後には日本に帰国することができた。

もし途中に土日がなければ、恐らく3~4日で許可証を得る事も可能だった気がする。

緊急時に何日で帰国できるかと色々噂はあるが、グリーンカード申請中でも、私は緊急事態時には1週間以内に緊急帰国することは可能だということを身をもって体験したのである。

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