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アメリカの治安とアパートメント

アメリカ暮らし

海外に出ると「治安のよくない場所には近寄るな」とよく聞く。

日本で生まれ育つと治安が良くないと言われてもピンとくる人は少ないのではないだろうか?しかし海外には地元の人が危険があると考え、足を踏み入れたくない場所というのが実際に存在するのだ。

東京で治安が悪いと聞くと昔の歌舞伎町や、六本木のぼったくりの店だったり、飲み屋でなにかドラッグを盛られる危険もあるので気を付けようという程度の物だと思うが、海外での治安が悪いは類が違うように思う。

ひと昔の歌舞伎町や六本木でも私は夜中に一人で歩いても危険と感じた経験は記憶にない。

私はそういうエリアで何度も道端に転がり平和に寝込んんでいる酔っ払いの姿を目撃している。泥酔した人の携帯や財布が手から離れてしまっているので、盗まれないように貴重品を腕の間とかにねじ込んであげたこともある。

アメリカで多くの時間を過ごすようになってから、アパートメントを自分の住む家の近くに建てて欲しくないという声を聴くようになった。アパートメントというのは日本で言う、賃貸物件のアパートや、ハイクラスマンションを含む集合住宅である。

理由はアパートメントが建ち始めるとそこの治安が悪くなるからというのである。

日本ではアパートが建ったからといって治安が悪くなるなんて考えられないことじゃないだろうか?

日本は至る所に集合住宅があるし、集合住宅が多いからといって治安が悪くなるなんて聞いたことがない。日本は長年、1億総中流世帯が主流だったから問題が起きなかったのだろうか。

アメリカでは本気で、治安が悪くなることを心配し、集合住宅を自分の住むエリアに建てて欲しくないという意見が存在するのである。

そういうエリアは、皆大なり小なりの土地に一戸建てが建った住宅街である。大きな土地付きの一戸建ての集合住宅は日本人にとってはかなり迫力がある。こういった住宅街だとはっきりいってみたことがない。

日本の一番近い物だと渋谷の松濤にある高級住宅街の一角を思い浮かべるのだが、その土地のサイズはアメリカの大きな土地に建つ戸建ての住宅街の物と比べるとかなりこじんまりしている。

数年前にテキサスのダラス空港付近に住む友人と会う機会があったのだが、その友人はいかに空港周辺の治安がよく、子供の学校のレベルも高く、非常に住みやすいかを教えてくれた。そして彼は、彼の住むエリアにはアパートメントを建てられないルールがあると言っていた。

アパートメントが建つと地域のレベルが下がるから、その周辺に住んでいる住民は誰もアパートメントを近隣に立てて欲しくないと思っているのだと話していて、私はその発言について「そんなことある?」と思っていたのだ。

しかし私もアメリカに長く滞在するようになり、自分の住んでいる一軒家しかないエリアと、アパートメントが多いエリアとでは安全度が変わるということが見えるようになってきた。

アパートメントに住む人が全員危険な訳ではないが、アパートメントには危険な人が住む確率が高く、民度も低い人がいるので、そういう人達から遠い場所に住むということで自分たちの安全を確立しているのだ。

一軒家を買い、住み続けるという事はそれだけの財力を持っている証にもなる。アメリカでは日本とは比べられない程、何処でどんな家に住んでいるかで自分がどういう人物かを表しているのだ。

夫の父は生前、家のリフォームをして転売したり、賃貸で貸す出すことを趣味にしていたのだが、部屋を貸してている入居者が何の連絡もなく家賃を踏み倒して引っ越してしまっていたことも何度かある。

大家として入居者の身分証のコピーなどは持っていても、こういう悪い事をする人はアメリカの法律の抜け穴を結構よく知っているのだ。大家が追いかけてきて、その人が住む地区の裁判所に申し立てをすると、再度新しい地区にまた忽然と引っ越すやり方で逃げきる人もいるというのだ。

大家としては損害を取り戻したいところではあるが、それほど高額ではない家賃に対してお金と労力をかけて追跡するよりも諦める方が多いらしい。相手が名の知れた企業で長年正社員をやっているなら追いかけるだろうが、こういう賃貸人は仕事も結構変わるようだ。

賃貸しか出来ない人には無責任な人も多いという残念な事実も存在するのである。

残念だが、集合住宅に住む人は1軒屋の家主ほど、自分の敷地を綺麗にしようと努力することもない。アメリカの集合住宅の住民が地域を綺麗にする努力をするとは考えられず、1軒屋が並ぶ住宅地では集合住宅を近くに建てないで欲しいという思いに繋がるのだ。

鉄道の駅の近くであれば日本では土地の値段が高くなり、価値の高い土地で人気だが、アメリカの場合は駅の近くだからと言って価値が高くなるとは限らない。アメリカの駅周辺にはアパートメントが多く、治安も不安定な場合が多く、お金の有る人は駅から離れた一軒家を好む場合がが多いのだ。

車社会であるアメリカでは鉄道は必ずしも便利なものとして皆が使うものではないのだとアメリカで暮らしてみて実感した。

アメリカで治安が悪い場所というのは、がたいの良い男性であっても、昼間であっても近寄りたくはないと言う。まして夕方暗くなった後や、夜になってからはなおさら近づきたくもないのである。

夫が昔友人と治安の悪いエリアを車で走っている時に、車が故障してしまい夕方だったため、その日は車をそこに置いて帰ることになった。まだウーバーがない頃で、とりあえず足早にそこを去ろうとしたら通りかかった車が止まり相当ドキッとしたらしい。

車を運転していたのは黒人男性2名で失礼ながら「ヤバいかも!」と夫も友人も思ったらしいが、彼らは危険なエリアにこぎれいな恰好の白人男性2人が道端にいるのを見て心配してくれたらしいのだ。

その車の二人は真面目に働いている黒人男性で、仕事でそのエリアに来ていたが、自分たちもこんなところで車を止めていたくない程危ない場所だと言って、夫と友人を安全な場所まで車に乗せてくれた。

アメリカには間違いなく、車であっても近づくのも嫌だと思うようなエリアがあことを覚えておこう。

嫌なら行かなければいいじゃないかと思うだろうが、近くに行かなければいけない店屋さんがあったり、配送屋さんがあったりと、何かしら理由があってその辺を通らざるを得ないこともあるのだ。

アメリカの街のダウンタウンも暗くなった後は結構気を付ける必要がある。

私のインド人の友人男性には、以前はダウンタウンに住んでいたのだが、拳銃で撃ち合うギャングを目撃し、それを平気で煙草を吸いながら見る近所の住民を見て引っ越しをしようと思ったらしい。

加えて自分の住居からそう遠くない場所を歩いている時に襲われ、持ち合わせの現金を奪われたらしく、それ以降ダウンタウンを離れ治安のよいエリアに引っ越した。

彼曰く、日が落ちて暗くなってから人を襲って携帯や現金を奪う略奪犯が沢山いるらしく、略奪犯はなんとたった20ドル欲しさに人に拳銃を向けたり、暴行を加えるというのだ。

正常な判断が出来る大人なら20ドルの為に人を殺すことなんて考えられないが、治安が悪いとそんなことも実際に起こり得るのである。

アメリカでは車の社内に何かを出しっぱなしのまま車を止めることもかなり危険である。車に何か残すのであれば全て見えないトランクに入れることが基本である。

それほど治安の悪いエリアでもなかったというのに、住宅街にある道路に車を一晩路駐をした私の親戚は、iPhone充電ケーブルを車に置きっぱなしにしただけで、その晩に車の窓が壊されるという目に遭ってしまった。

iPhoneの充電ケーブルが欲しかったわけではないだろうが、それがきっかけになったのかもしれないというのは否めない。とにかく路駐をする場合は特に何も放置しないのがベストである。

色々と危ないアメリカ事情を書いてしまったが、アメリカで危険な目に合わずに暮らすこと自体は、実はそれ程難しい訳ではない。安全に暮らすための意識した行動が必要となるだけである

旅行者であってもいったん国外に出たら意識を変えよう!日本は本当に安全な国なので、国外に出た時には意識を変えないと危ない目に遭ってしまうかもしれないという事を忘れずに。

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