日本では滅多に目にしない服装でも、アメリカではよく見るということはよくある。一般的に日本だと、ジムでしか着ないような服装で出歩く人がアメリカには多いのだが、特に驚いたのはミニスカートタイプのスポーツウェアについてである。
スポーツウェア・ミニスカート
アメリカの人々の服装はカジュアルな場合が多く、スポーツウェアは普段着として定着しているようだ。春から秋までの間のスポーツウェアは男女問わず子供から年配まで、膝上20センチは普通である。60代でも生足でショートパンツを着る文化なのだ。
私が驚くのはスポーツウェアのミニスカートを着用する女性の多さである。テニスをする人、ゴルフする人、ジョギングをする人、近所をウォーキングする人、それにスーパーで買い物する若者から年配の女性まで何の抵抗もなさそうに、多くの人が生足でミニスカートを着るのだ。
インナー付きミニスカート
スポーツウェアのミニスカートなので、必ずと言っていいほど、インナーパンツが付いた構造になっている。ショートスパッツのようなインナーもあれば、ビキニパンツ型のインナーがついているものもある。
ショートスパッツ型のインナーの場合は、側面にクレジットカードやスマホを格納できるようなタイトな隠しポケットが付いている物もあり、使い勝手はわるくない。
スポーツウェアだけに全体的にストレッチが効いていて、速乾性のある素材でできた動きやすい。
人気の白ミニスカート
車を運転していると、スポーツウェアミニスカートを着用し、近所をウォーキングする中年女性が目に入る。ミニスカートということだけでも目を引くのだが、白を選ぶ人が多いことにも驚く。白以外にも、パステルカラーの明るい色も人気なようだ。
日本だと、透けるからとか、汚れやすいという理由で選ばなそうな色のミニスカートが流行っている感じがする。
白ミニテニスワンピース
私は昔、スポーツメーカーで仕事をしていた時がある。毎シーズン新しい商品が企画され市場に出るのだが、そこには必ずテニス用の白のミニワンピース商品があり、それを見る度に一体だれが買うのだろうかと思っていた。
案の定、白のワンピースや、ミニのスポーツウェアは日本では全くといっていいほど人気はなく、それを着用して運動している人はおろか、テニスをしている人すら見たこともなかった。そういう訳で、私はスタイル抜群の欧米テニスプレーヤーくらいしか着ないだろうとさえ思っていた。
しかし、アメリカに来てみると、そこらじゅうに白ミニテニスワンピを着てテニスをする人が沢山いるのだ。小太りだろうが、中年だろうがそれを着てテニスをしている。
東京を歩いていると、公共テニス場でプレーする中年テニスプレーヤーを目にするが、多くは中学ジャージのようなスポーツウェアでテニスをしていた。そして、ひとりとしてミニテニスワンピースや、ミニスカートでテニスをしている人を見たことがない。
日本の場合は、若かろうが中年だろうがスポーツウェアミニスカートを着用した場合、周りでアレコレ言う人が100%いると考えると、実際にそれを着ようとは思わないのは当然の結果なのだろう。
スポーツウェアは重ねない
日本でのスポーツウェア着用時、よくレギンスとランニングショーツの重ね履きを見る。レギンスだけでは股やお尻の形状がそのまま見えるのが恥ずかしいく、ランニングパンツだけだと生足を出すのが恥ずかしいということで、両方履きというのが生まれたのだろう。
しかし、私はアメリカでそのような重ね着をみたことがはない。ボトムスを重ね着たまま運動するという発想自体なさそうだ。
そもそもアメリカでは、自分の選んだ服装で周りに対して恥ずかしいとか、どう思われるか心配だというような発想がない。自分の好きな物を着て何が悪いということなのだろう。子供の通学バスの見送り送迎はパジャマのままと言う人も普通にいるのだ。
という訳で、アメリカには日本スタイルのレギンス+ランニングショーツみたいな重ね着は存在しないといいってもいい。
好きな恰好でいい
アメリカで日本のレギンス+ランニングショーツでスポーツをしたら変だと噂されるかといえば、恐らくそんなことは無いだろう。ただ、好奇心旺盛でおしゃべり好きな人達からは、なんで重ね着なのとはきかれるかもしれないが、陰口されることはなさそうだ。
誰も、人が着用していた何かを後日に、アレコレ言うってことは無いように思う。凄く良いと思われたならば、あの人の服装は素敵だったという話がある位で、逆バージョンは聞いたことがない。
というわけで、仕事やプライベートでアメリカに来たときにカジュアルな服装で歩き回るならば、ここぞとばかりに人目をはばからず、好きな恰好をしてみたらどうだろう。
ブラトップとランニングショートパンツという軽量アウトフィットで運動してもいいし、Tシャツとレギンスで気軽にぶらりと出掛けるのも悪くない。