私はアメリカ滞在中に殆ど日本食を求めることはないのだが、美味しいラーメンを食べたいなと思うことはちょくちょくある。
そしてアメリカではブームなのだろう、結構な数のラーメン屋が存在するし、多くの人が寿司と同じくらいラーメンという単語を知っているのだ。
アメリカで日本食と言えば寿司とラーメンと言われるほどになった。
しかし、アメリカでラーメン屋に行く価値を考えると、別料理のレストランに行ってしまうのだ。
アメリカのラーメン屋は高い
アメリカの滞在時間が長くなってきて、今年は何件かのラーメン屋に行ってみた。
しかし日本人がやっているラーメン屋は本当に少なく、味も特別美味しいわけではないのに、どのラーメン屋も平均して1杯15~20ドルという料金設定なのだ。
一人分の代金だけでもビールを付けてチップを払ったら今だと、円高の影響で日本円にして4000円以上かかるのではないだろうか。(1ドル=157円)
という訳で、私は日本からの旅行者には日本食を求めていても、アメリカでラーメン屋に行くことはオススメしないのだ。
数日すれば日本に帰るという状況なら、日本で美味しいラーメンを3分の1の価格で食べれるのだ。日本で餃子とビールを付けて安く美味しい食べる方が絶対にいい。
日本人以外のオーナーのラーメン屋
アメリカのラーメン屋のオーナーは殆どが日本人ではない。
日本人が始めたお店だと広告されている場合であっても、運営しているのは日本人以外の人だったというケースにも遭遇している。日本人が立ち上げた店が売りに出されたり、フランチャイズしている場合もある。
アメリカではお店をメニューごと売るということが頻繁にあるのだ。
前に入った店がまだあると思って入店しても、オーナーが変わって味も変わってしまっていたということがアメリカだと普通にある。その事実は特に隠されているわけではないから、スタッフに聞けば「今のオーナーはいつからオーナーなんだよ」と教えてくれるのだ。
ラーメン屋はアメリカでも人気なレストランのひとつになっている。だから日本人でなくてもラーメン屋を始める人は結構いるし、店内も日本風のデコレーションをしている店も沢山ある。
ラーメン屋に入店し、スタッフとメニューを見ると何となく日本のラーメンか、そうじゃないか薄々感じるものがあるだろう。
どことなく中国系を感じるラーメン屋に行って、私は味噌ラーメンを頼んだのだが、残念なことにそれは旨味が少なく、味が濃いだけの薄っぺらい味のラーメンでがっかりしたのだ。
アメリカでオススメの日本風食事
アメリカで日本食を食べたくなったら、すし屋に行ってカリフォルニアロールのようなものを食べるのも良い選択肢じゃないだろうか。
なぜならカリフォルニアロール系の寿司は味が濃くてなかなか美味しいし、逆に日本ではなかなか食べるチャンスがないからだ。
私は日本で何度か、カリフォルニアロールのお店に行ったことがあるが、意外に値段が高い店が多いと感じた。だからこそ、アメリカに居る時こそカリフォルニアロールを食べたほうがいいと思ったのだ。
アメリカ旅行には日本食持参が一番
もともと日本食が好きで、「旅行中には必ず日本食が食べたくなるんだ」という人も沢山いるだろう。
そういう人にオススメなのは日本から、レンチンできるご飯パックと、フリカケやお茶漬けの素と、みそ汁に加え、何種類かのカップ麺を持ってくると良いと思うのだ。
殆どの旅行者は日本を出発する時はスーツケースにお土産スペースがあるだろうから、そこに日本食を入れて持ってくればいい。
旅行中は外食に疲れることも多いから、ちょっとした持参食料品は実はすごく役に立つのである。
出歩いて疲れてホテルの部屋に戻ってきた後に夕飯を食べに出るのが億劫になったら、カップ麺とビールとおつまみでやり過ごすのだってアリだろう。
喜ばれるギフト カップ麺
アメリカ滞在中にスーパーで買い物しようにも、日本のようなレンチンご飯パックなんて見たことはない。それにカップ麺は売っているが、韓国ブランドのカップ麺くらいしかなく、そこそこ値段もするのだ。
カップ麺は少々かさばるし、食べなかった時に持って帰りたくないという不安もあるだろうが、それは心配しなくていい。
カップ麺なら現地で知り合った人か、ホテルの従業員に日本のカップ麺あげたら相当喜ぶだろう。
「蓋を半分開いたら、中のパックを全部開け、熱湯を入れて再度蓋を閉じて3分待つだけで美味しく食べれるよ」と教えてあげてもいいし、食べ方だってyoutubeでも見てと言えばどうにかなる。
日本のカップ麺はかなり美味しく、アメリカにある多くのラーメン屋よりも美味しいものがいくつもあるのだ。
最終的に誰に譲ることなく、残っているカップ麺を帰国時に廃棄するとしても、小腹が空いたときに何か食べれるものが旅の間にあると何かと便利だし、安心なので保険だと思えばいい。
ホテルの部屋にレンジや熱湯設備がなくても、ロビーに設置してあるものを使えばいいし、ロビーになくても、フロントにお願いすればこの手のレンジ利用や、熱湯の入手は手伝ってくれるだろう。
いつでもニコニコ笑顔とTHANK YOU(サンキュー)という言葉に加えて単語にPlease(プリーズ)を付けてお願いすれば、気持ちよく対応してくれる宿のスタッフは多くいる。
お礼に「おひとつどうぞ」とカップ麺を差し出すのもありだろう。
アメリカで麺を食べるならPHOが一番
日本食からもラーメンからも離れてしまうが、アメリカでもかなり美味しい麺は食べれる。
それはベトナム料理であるPHO(フォー)である。
米麺だがけっこう食べ応えがあり、出汁が本当に美味しい。アメリカのPHO屋さんはベトナム人が運営していることが多いので本物の味が食べれるのだ。
アメリカ人の客の好みにあわせてか、人気メニューに「ビーフフィレ」というメニューのフォーがある。これは赤身肉を超薄切りにした癖なく食べれる牛肉なので、初心者にもオススメである。
注文する時は発音に注意が必要だ。「フォー」はアメリカでは、「ファ」という。注文するときには混乱を避けるために「ファ」と言おう。「ビーフフィレファ プリーズ」でいい。
アメリカは移民の国だけあって、規模の大きな都市に住んでいれば、ベトナム人が営むベトナム料理のレストランも結構あるのだ。
だから、ラーメン屋に入って高いお金を払ってがっかりするくらいなら、PHOを食べて満腹幸せな気持ちで満たされるのが一番だと思うのである。